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ファーウェイとアメリカ政府対立激化の背景について考える

どうも、こうちんです。

私は大手精密機器メーカーに勤めておりますが、まさに対岸の火事ではないこの問題について取り上げたいと思います。

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中国メーカーの大躍進

ファーウェイとアメリカ政府とのこれまでの対立の要因について、色々な経緯が取りざたされていますが、本質的な背景はやはりこれではないかと思っています。

十数年ほど前までの中国メーカーに対する我々のイメージは、、

  • 品質が極めて悪い
  • 技術レベルが極めて低い
  • 先行技術の模倣に過ぎずオリジナリティがない
  • 価格は驚くほど安い

というもので、我々日本メーカーとしても脅威に感じることはなかったかと思います。

ところがその後、韓国のサムスンや台湾のホンハイなどが台頭してきたあたりから状況は一変してきました。

それまでは、携帯電話、カメラ、テレビ、などといったエンタメ系の電気製品はほぼ日本メーカーの独壇場だったわけですが、急速に厳しい戦いを強いられるようになってきたわけです。

そこへさらに、今回のファーウェイやシャオミといった中国メーカーが急速に躍進してきたのですからたまったものではありません(ToT)。

何しろ、品質、技術レベルが格段に向上してきており、それを我々では到底太刀打ちできないほどの低価格で製品化してくるものだから、脅威以外の何物でもありません。。

 

何故短期間にこれほどの躍進?

強力なリーダーの存在

一つは強力な経営者、すなわち「強いリーダーの存在」があったかと思います。

特にサムスンやホンハイのリーダーは独裁者とも揶揄されることもありますが、それ故重要な経営判断を次々とスピーディーに行うことができたのではないかと思います。

日本人技術者の流出

これは確たる証拠があるわけではなく伝聞、噂レベルではありますが、一時期転職情報を集めていたことがあったのですが、特に「サムスン」、「ファーウェイ」の日本人技術者の獲得熱が凄まじかったのを覚えています。

提示されていた年収も結構な額で、かなりの数の日本人技術者の流出が推測されます。

 

アメリカ政府との対立の背景

この脅威はもちろんアメリカ企業にとっても同様なわけで、特にスマホの覇権を争うアップルにとっては「脅威」などという生易しいものではなく、倒すべき「敵」なのではないでしょうか。

何しろ性能に関しては遜色ないどころか、カメラの機能などに関してはファーウェイの方が上回りつつあります。

それを圧倒的な低価格で出してくるわけですから、たまったものではないでしょう。。

 

思うこと

と、ここまでファーウェイさんをまるで悪者扱いしてしまいましたが、これまでの企業努力はもちろんリスペクトすべきものだと思います。

何たって高品質な製品を低価格で提供できることは素晴らしいことです。

問題は、他国の市場を過度に脅かしてしまうことではないかと思います。

つまり、高額の関税を課して自国の産業を守ろうとするトランプ大統領の政策は、私は正しいのではないかと思っています。

もちろんこの風潮は日本メーカーにとっても一時的には打撃ではありますが、長期的に考えればこれは日本メーカーがかつての輝きを取り戻すためのチャンスなのではないか。。

一技術者として、そんなことを考えています。

 

今日も訪問いただき、ありがとうございました。